スンデ通りを目指す
ソウル特別市の南西部に位置し、韓国の新幹線であるKTXや地下鉄1号線等が交わる交通の要所の永登浦(ヨンドンポ)駅。駅前にはロッテ百貨店やタイムズスクエアといった大型ショッピングセンターやホテルが立ち並ぶエリアだ。この駅から徒歩5分程の場所に永登浦伝統市場がある。

肉、魚、野菜をはじめ、衣服や各種アイテムが所狭しと並べられている永登浦市場。この市場の一角にあるスンデ通り(순대 골목)を目指して進む。

スンデとは、韓国風ソーセージのことだ。もち米や春雨(唐麺)、香味野菜等を腸詰にして蒸して作り上げられる。韓国ではどこへ行ってもお店や屋台で必ずと言って良い程スンデが並んでおり、韓国人にとってのソウルフードの一つと呼んでも良さそうな食べ物だ。
そしてスンデ通りの入り口に到着した。かわいらしいが豚がスンデを食べようとしているのは良いのだろうか。気になるところだが、通りへと入っていってみる。

名店でスンデを食べる
スンデ通りへと入った。通りにはお肉屋さんやスンデを提供する飲食店がずらっと並んでいる。店頭では食事の準備でお肉を切ったり、鍋を炊いている場所もある。

中でも一際大鍋でぐつぐつと骨を煮ているお店があった。白濁としたスープからは湯気が立ち、あたりに食欲をそそる匂いを放っている。

その横の店頭には、肉が部位ごとに整頓されザルに入れて並べられていた。丁寧な仕事が感じられ、このお店は名店に違いない。「よし、入ってみよう!」。

칠성집のスンデクッパが目の前に
お店の中に入った。お昼時に訪問したが、中は地元の働いている人達で賑わっている。仕事の合間のランチで来ているのだろう。店名は「칠성집(チルソンチプ)」というらしい。直訳すると「七星家」だ。
メニュー表を見てみると、一番最初に「スンデクッパ(순대국밥)」の文字がある。さすがはスンデ通りのお店だけあって、看板メニューなのだろう。これを見たら、頼むのはスンデクッパ一択だ。ちなみにクッパとは「クッ(국)」と「パプ(밥)」を合わせた言葉で、「クッ(국)」はスープを「パプ(밥)」はご飯を表す言葉だ。なので「スンデクッパ」は「スンデスープご飯セット」を意味する。

「スンデクッパ チュセヨ(순대국밥 주세요)」と注文することすぐ、まずは付け合わせが運ばれてきた。白菜キムチ、カクテキ、ニラキムチ、豚肉スライス(ミミガー?)、アミ塩辛、そして白菜と玉ねぎにニンニクだ。めちゃくちゃ豪華である。野菜類はこの後運ばれてきた味噌(テンジャン)に付けて食べた。

そしてやってきた主役がこちら、スンデクッだ。ぐつぐつと煮えたったまま運ばれてくるのがライブ感があって良い。外の大鍋でも匂いを嗅いだが、目の前にしてたまらない。

スープの上にはダデギ(다데기)という唐辛子味噌とエゴマ粉が振りかけられている。少しずつスープに溶かし、味変していくのがおすすめだ。

食べてみる。骨から取られた動物性由来の旨みの詰まった出汁が身に染みる。スープの中には様々な部位のお肉が入っている。豚ホルモン中心にたくさん入っているのが嬉しい。そしてこちらがこのメニューに欠かせないスンデだ。もちもちした食感がクセになるものだった。

テーブルの上にはダデギとエゴマ粉が置かれていた。お好みで追加できるのがありがたい。入れるとスープにコクが足されるので、ぜひ使ってみて欲しい。

スンデ通りで食べるスンデクッパ、最高の一杯だった。今回はランチで食べたが、朝早くから夜までお店が空いているので、好きな時間に来れるのも便利なところだ。永登浦に来ることがあれば、また「칠성집」に寄ってスンデクッパを食べたいものだ。

お店へのアクセス
今回「スンデクッパ」をいただいたお店「칠성집(チルソンチプ)」の地図を以下から確認できます。
営業時間は毎日8:00-21:00(毎月第3日曜日定休)で朝から晩まで営業しているため、観光の合間にも立ち寄りやすいのが魅力です。ぜひソウルへ訪れた際には本場のスンデクッパを味わいに足を運んでみてください!
Naver Mapで確認の場合はこちらから!
コメント