延吉の路地裏で見つけた「李海玉酱汤王」
中国の東北部に位置する吉林省。その東部にある延辺朝鮮族自治州の州都である延吉にやって来ている。延吉は州名にもあるように、中国にいながら朝鮮族の文化を色濃く感じられる街だ。街を歩けば漢字とハングルが並ぶ看板が目に入り、朝鮮族の料理を提供する飲食店も多く立ち並ぶ。

表通りはもちろんだが、裏通りにも朝鮮族の料理を提供するお店がないかと探し歩くと、気になる看板のお店を発見した。そのお店の名は「李海玉酱汤王」。

真っ赤な看板に、漢字とハングルで店名が記載されインパクトがある。そしてその中央にある女性の顔写真。店名に”王”と書かれているのと合わせて自信を感じるものだ。これはこのお店に入ってみるしかない。

酱汤とは?
店名にもなっている「酱汤(醤湯)」とは、大豆を発酵させて作る「大酱」を使った日本の味噌汁にも似ているスープのことだそうだ。朝鮮族の文化が根付く延吉では日常的に食べられている料理のひとつで、朝食として酱汤にご飯を合わせる人も多いという。なお大酱は韓国でいうテンジャン(된장)に近いものだ。
延吉の酱汤は具材に特徴がある。韓国式味噌汁のテンジャンクク(大酱汤/된장국)と共通する部分もあるが、延辺では酱汤に豚肉を使用したものが多いと言われている。
せっかくなので、今回はこのお店の名物である酱汤を注文してみることにした。

酱汤を食べてみる
夕方18時頃に訪問したが、店内はアットホームな雰囲気で地元のおじさんがスープを食べていた。外は氷点下の環境なので、暖かい店内がありがたい。
店員さんに店名に書かれている「酱汤」が食べたいと伝えると、ちゃんと伝わったようで厨房へと戻っていった。一緒にビールを注文したので、まずは一杯やりながら酱汤を待つことにする。
すると店員さんが持って来てくれたのがこちら。なんとラベルにハングルが書かれているではないか。「冰川啤酒(빙천맥주)」という銘柄で、延吉で製造されているビールなのだ。地元のビールが飲めてこれは嬉しい。

すっきりとした飲み口で、街歩きの後の喉を潤すには最適だ。ビールを飲んでいると、酱汤とご飯が運ばれてきた。大きな椀に入った酱汤にそそられる。具材たっぷりなので食べるのが楽しみだ。
一緒に運ばれてきたご飯を見ると、黄色い粒が白米に混じっている。これは延吉で食べられることの多い、砕いたとうもろこし(玉米碴)を混ぜたご飯のようだ。黄色い粒がアクセントになっており、白米だけとは違う味わいになっている。

さあ、酱汤を食べてみよう。スープを口に運ぶと、大酱の風味がしっかりと感じられる。旨味が効いたスープで、豚肉の脂が加わることでコクも出ている。

そして何よりも印象的なのが、豚肉の量だ。スープの中には赤身だけでなく脂身のついた肉もごろごろと入っている。味噌汁の具として少し豚肉が入っている、という感覚ではなく、豚肉をしっかり食べる料理になっており、日本の豚汁とはまた違う食べ物だ。
野菜も入っているので、お肉だけで重たくなることもない。大酱の独特な風味と豚肉の旨味が合わさり、寒い日に食べるにはぴったりの味だ。おのずとご飯も進む。

ここで先ほどの冰川啤酒をもう一口。酱汤のしっかりした味わいを、すっきりしたビールが流してくれる。熱々のスープを食べ、冷たいビールを飲む。この組み合わせが思いのほか心地よい。
地元の料理と地元のビールを楽しめ、延吉での最高な夕食となった。
李海玉酱汤王へのアクセス
今回酱汤をいただいたお店「李海玉酱汤王」の場所は以下の百度地図から確認できます。
ぜひ延吉のローカルエリアで、朝鮮族の味を楽しみに来てみてください!

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